Q 46歳 女性 最近ディスクワークをしていると眼がかすむ事が多くなりました。
同じ年齢の会社の同僚に「老眼だよ」と言われてショックを受けております。
老眼は病気なんですか?その同僚に「私は近視だから老眼にならないの」と言われたのですが、
やっぱり老眼になる人ならない人がいるのでしょうか?
A 答えから言えば、老眼は眼疾患ではありませんし、「ならない人」もおりません。
何故なら「老眼」とは名前の示す通り、加齢による「眼のピント調節能力」の衰えですので、
年を重ねる限り避けられない現象なのです。
もう少し具体的に言いますと、人間の眼の中には「水晶体」と呼ばれるレンズがあります。それを支える「毛様体筋」という筋肉を使って、そのレンズを膨らませたり縮ませたりして近くにピントを合わせたり、遠くにピントを戻したりを行なうのですが、若い頃には柔軟で弾力性に富む水晶体も加齢と共に硬く変性し膨らみづらくなる事と、筋肉も膨らませる力を徐々に失っていきます。
上記から考えれば想定はつきますが、実はピントを合わせられる最短距離は若年の頃から年々少しづつ遠ざかってきているのです。その最短距離が「日常的に使う距離から離れてしまう年齢」がおおよそ45歳ぐらい=「老眼年齢」と言われる訳です。
では「近視の方は老眼にならない」の誤解に関して説明すると、簡単に言えば
・遠くが良く見える俗に「眼の良い」方は遠くにしっかりピントが合う分、「近くはそれ相応のピント合わせの力が必要」である。のに対し
・近視の方は「遠くが良く見えない」。言い方を替えれば「そもそも近くにピントがあっている」為、近くを見る時に「あまり調節を必要としない
この違いだけです。
眼の良い方は遠くを見るのに眼鏡が不要な代わり、近くを見る時に老眼鏡が必要近視の方は近くを見るのにメガネが不要な代わり、遠くを見る為にメガネが必要
ということなんですね。まあ50歳ぐらいになり、同じ年齢の近視で普段メガネを掛けている同僚に「老眼なの?大変だね~俺は近くちゃんと見えるよ(メガネ外せば)」なんて事を言われたら、「メガネ掛けたままで見える?」と聞いてみて下さい。しっかり遠くに度数の合っているメガネなら、ほぼ間違いなく「良く見えない」と答えるはずです。
残念ながら老眼は、365日で1才年を取るのと同様に「誰にでも平等に訪れる」ことなのです。
これも良く噂される「早く老眼鏡を掛けると早く進行する」も適切な度数であれば関係ありません。眼に余計な負担を与えて「疲れる」と言っているより、自分の眼の状態と環境に合ったメガネを掛けた方が、どれだけさっぱり見えて、体にも良い事か。
我慢なさっている方は是非早めの作成をお奨めします。